

札幌のカフェといえばここがおすすめ、という時に必ず名前が挙がる位、 道内外の人々に親しまれている森彦。 実はまだオープンしてから5年しか経っていないそうです。
住宅街の中の細い小道にあるため、初めて行くとなかなか見つけづらいけれど、暖簾のかかったガラスの引き戸を開けて中に入ると、ここだけの時間が動いているような気がします。
お店の調度品には、1階は日本の古い作業台を利用した大テーブル、歩くとギシギシ音が鳴る階段を上った2階には、アフリカの車を分解した部品で作ったイスや、イギリスのアンティーク物のイスと、どれひとつとして同じ物がありません。
しかし、ばらばらな物が集まった空間になんだかほっとし、そろっていないことに不思議な魅力を感じます。
また、2階の窓から見えるバードフィーダーは、「冬、雪がやんだあとなどは山鳥が何種類もくるので、鳥好きでなくても見にくる一見の価値がありますよ」とオーナーのおすすめでもあります。
メニューは少ないけれど、注文を受けてから豆を挽いていれてくれるコーヒーを待つ間は、流れる音楽や人が歩くとあちこちで鳴るギシギシという音を聞きながら、なんともほっとする時間を過ごすことができます。
音楽の選曲はオーナーの市川さんご自身がされるそうで、基本的にはノンジャンルでジャズ、ピアノソロ、ギター、オーケストレーション、タンゴから民族音楽まで幅広くかけている。
「自分の好みで曲は選ぶけれど、森彦のイメージで選んだ曲をかけると、どれもしっくりくる。曲を(森彦が)飲み込んでくれるんですよ」とオーナー。
店で使われる食器は、陶や木を中心としたぽってりしたかたちのものが多く、手に収まりがいいものばかり。
その食器を使ってお店で出す甘いものは、3人の女性スタッフがそれぞれのレパートリーで季節に応じたものを出しているそうです。

つい最近行った時には、胡桃がたっぷり入った木の実のケーキでした。
それとカフェオレを飲みながら窓の外を眺めていると幸せな気持ちになります。
途切れることなく来るお客さんは、若い人から品のよいご年配の方まで様々。一人だったり二人だったり、それぞれの時間を大切にしているようです。
2階の小さな椅子に色鉛筆と一緒に置いてあるノートは2年前から置き始めた"森彦ノート”と呼ばれているもので、森彦とお客さんとをつなぐ役割を果たしています。最近では1ヶ月で1冊のペースに更に加速度がつき始めているそうです。
「好きじゃないとできないし、好きだからやっている」とおっしゃるオーナー。これからもこの偶然が積み重なった森彦という1つの空間で四季を楽しみたい。(2001.10)
追記:1
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道路に面した小さな庭ではライラックが咲き、壁にはぶどうの若葉が茂りはじめています。
メニューが新しくなって、今まではなかった中国茶や紅茶、お酒がレパートリーに加わりました。また、金曜の夜8時からはカクテルも飲めるそうです。
お店で飲めるコーヒーや紅茶も木の葉をあしらった素敵なパッケージに入って販売開始。これで深煎りのコーヒーやオーがニック紅茶が自宅でも楽しめますね。

今時期のケーキ、アップルシナモンチーズケーキは、コクのあるチーズケーキにスパイシーなシナモンの香りとりんごの甘さがアクセントになっていて美味。
気になっているメニューは神露という深入りマンデリンをデミタスカップでいただくという贅沢なコーヒー。とそのために作られた特製ケーキ。どなたか食べたことのある方はぜひ感想を教えてください。(2002.05.17)
追記:2
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新年を迎えて間もなく、ひさしぶりに森彦を訪ねてみました。
雪道を歩いていくと、軒下には薪が積まれたソリがお出迎え。
がらがらと引き戸を開けると、あたたかな空気が体を包みこみます。
このあたたかさは、入り口の横にある鋳物の薪ストーブのもの。
薪は、厚田にいる薪おじいさんのところへ赴き、GW前から準備するそうです。
いつもはコーヒーと季節のケーキを頼むのですが、今回はコーヒーのお供に小樽市忍路にある、
エグ・ヴィヴのパンをいただくことにしました。
パンに添えてあるのは、クリームチーズとヨーグルトでできたクリーム。
ほのかな酸味があり、いちじくやクルミ、レーズンがぎっしりつまった食べ応えのあるパンに良く合います。

市川さんにパンのことを伺ってみました。
Q:エグ・ヴィヴのパンとの出会いは?
A:「ケーキ以外にちょっとおなかを満たすものを探していたところエグ・ヴィヴのフルーツパンに出会い、一目惚れならぬ一口惚れ。
フルーツパンの特徴は焼き立てから約一週間以内が食べごろという変わったパンです。
すこし日を置いた方が、フルーツが熟成してきて美味しさが増します。」

市川さんが焙煎したコーヒー豆を扱うアトリエ・モリヒコでは、今までお店でしか買えなかったコーヒー豆の配達を始めました。
近郊はオレンジ色のシトロエン2CVでの配達してくれるそうです。
お店でもこの赤い焙煎機のロゴが豆の袋やメニューにも登場し、森彦印のイメージ作りに一役買っています。
(2005.01.15) 
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